【スロプロへの道】負け組からの脱却【第14回・アイムジャグラーEX編】

働けども働けども暮らしは楽にならず

〇パチスロ攻略マガジン2019年12月号より転載

賞与。

それはサラリーマンに与えられる、最高のご褒美。

毎日早起きし、先輩上司の指示に従い、時には説教を受け、ヘトヘトになるまで残業し、帰宅したらまた明日のために早く寝る。

そんな日々を送り続けた者だけが得ることが出来る特別なお金、それが賞与、ボーナスである。

2007年12月、入社して半年が経ち、ヘミ少年に初めて満額のボーナスが支給されることとなった。

7月にもボーナスはあったのだが、入社してまだ日が浅かったため、それほど大きい額ではなかった。

しかし今回は違う。

「満額」 である。12月の給与明細に表記されていたのは 「月給20万円+賞与30万円=総支給額50万円」 という、当時の彼にとっては夢かと見まごうほどの金額だった。
 

リアルに所持金がゼロになり、食うにも困って学生ローンから借金をした学生時代から苦節半年、俺はこれだけの金を手にすることが出来た。

なんて凄い額なんだ…50万円。

ウフフ50万円。

ああ、俺はこの50万円のために、これまで頑張って来たのかもしれない。

しかし愉悦の時はそう長くは続かなかった。

ヘミ少年はこのボーナスの使い道をすでに決めていたのだ。

まず10万円を生活費としてキープし、10万円を親から借りた学費の返済にあてる。

そして残った30万円の行先は…学生ローンの一括返済である。

この時すでに学生ローンからの借入金は30万円にまで膨れ上がっていた。

利用を開始して半年でこれなのだから、このペースで使っていたらどれだけの額になるか分からない。

30万円の一括返済は、学生ローンには金輪際頼らないぞという意思表示であった。

学生ローンと決別の時

ATMで30万円を振り込み、学生ローンの会員カードをへし曲げて破棄することで、ようやくヘミ少年は借金生活から足を洗うことが出来た。

そしてこの時彼の胸に去来したのは、これまで感じたことのない将来への危機感だった。

社会人になって半年、金が貯まるどころか借金まで作ってしまっている。

ボーナスで得た50万円という大金ですら、その返済に一瞬で消えてしまう。

俺は何のために生きているのだろうか?

このままで良いのだろうか。

…いや、良い訳がない!

変わるしかない!

何を変える?

決まっている、パチスロの立ち回りをだ!

 

この時、彼には 「パチスロをやめる」 という選択肢は無かった。

なぜなら、過去に幾度となくもう二度と打たないと思っても、三日後にはホールに行ってしまう自分の性分を嫌というほど味わってきたため、やめようと思うことは無意味だと悟っていた。

パチスロはやめられない、でもお金は貯めたい、ならば選択肢は一つしかない。

パチスロで勝つ。

それしか俺が生き残る道はない!

地元を離れて学業に励み、就職し、社会人になって初めて得たボーナス50万円が一瞬で無くなってしまった衝撃が、ヘミ少年の脳に何らかの作用を起こしたことは明らかだった。

言うならば覚醒、脳のシナプス回路が切り替わった瞬間だったのかもしれない。

これ以降、ヘミ少年にとってのパチスロは「楽しい娯楽」から「勝つことが全て」に変化したのだった。

とは言え、考え方が変わったからと言っていきなり勝てるようになる訳でもない。

しかしパチスロを打つ理由が「勝つため」に変化したので、明らかな趣味打ち等はしなくなっていた。

ホールに入って良い台が無かったら打たずに店を出る、こんなあたり前の事が出来始めたのもこの頃からだった。

仕事帰りにホールに寄って、ボーナス確率の良い台を見つけたら空くまでひたすら待つ。

まだまだ勝てる立ち回りと言うにはほど遠いが、「勝ちたい」という意志が立ち回りを少しずつ改善させていった。

その結果、翌年1~4月は稼働日数75日で収支プラス6万9100円。

負け組からの脱却が始まりつつあった。

 

今回の格言
本気で思ったことなら
本気で行動に移せる
ヒューマンパワー

青春をささげた1台

アイムジャグラーEX(北電子)

2007年1月導入。

ボーナス回数を「設定推測ツール」に入力し、設定5以上の期待度が頭抜けて高い台だけを打つ。

この頃に自分がしていた立ち回りのひとつだが、収支は大して上がらなかった。

その理由は「中間設定の上振れ」を見抜けていなかったから。

これを考慮出来るようになれば一気に扉が開けるのだが…それはもう少し先の話である。

過去の自分へ

はっきり言って、仕事帰りに良さげな台を打つ立ち回りは大して勝てない。

ただし経験値を積むという点では大いに意味があるので、試行錯誤しながら月平均20日稼働したモチベーションは褒めたいと思う。

何かを成すためには熱い気持ちが大事なのだから。

 

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