6号機が登場しようとしていた2017年年末。5号機が幕を閉じるこの時にパチスロ攻略マガジン＆パチスロ攻略マガジンドラゴン誌上にて、5号機すべてを網羅するため大々的に始まった企画がこの「5号機ヒストリア」だ。

今回は完全な5.5号機の年となった2016年を紹介。この年に登場した5号機は全87機種。5.5号機となり出玉面の低下は否めなかったが、その分、各メーカーが試行錯誤を重ね、多様なゲーム性が生まれることに。良くも悪くも各機種の個性が発揮された1年を駆け足ながら一気に総まとめしていくぞ。

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ついに始まった5.5号機時代。

出玉の管理がメイン基板へと移行したことで、当初は容量の問題から奥深いゲーム性の機種が登場しないのでは、という不安意見も多く挙がっていた。現に、2016年1月から2月に登場した機種の多くは、継続率管理やストック継続といったシステムが中心だったのだ。徐々にゲーム数上乗せなどのシステムも増えてはいったが、ネックとなったのはスペックダウンの面。強力なAT機がホールに残る中で、純増2枚クラスの機種に対して拒否反応を示す打ち手も少なくなかった。

瞬発力の面で注目されたのは2015年12月に山佐から登場した「リノ」の、変則ネオストック機ともいえるボーナス連チャンタイプ。導入直後はゲーム性やシステムが一般の打ち手に浸透せず、話題ほどの人気を集められなかったが、様々なメディアの力により、ジワジワと熱が広がっていく。各メーカーもこぞって追従し、数ヶ月の間に様々なバリエーションが発表され、6月には「スーパーリノ」がデビュー。「リノ」のゲーム性のまま、獲得枚数＆連チャン率をアップさせたハイリスクハイリターン仕様は、同タイプの終着点ともいえるスペックだった。なお、規制の変更によって同タイプの新台は6月末までと定められたのだった。

出玉面の低下によるマイナス面が取り沙汰される一年ではあったが、AT機一辺倒からの脱却に繋がった一年ともいえる。「マジカルハロウィン5」や「SLOT魔法少女まどか☆マギカ2」といったボーナス+ART機や、「バーサス」「パチスロ3×3EYES～聖魔覚醒～」などのノーマルタイプなど、しっかりと特定の層に受け入れられた機種も多い。度重なる規制の中で、どれだけ機種の個性を発揮できるか、という時代に突入したといえる。

トマトからボーナスが連チャンする「リノ」のシステムを踏襲し、初当り確率は重く、ボーナスの獲得枚数や連チャン性能は高く、より荒波仕様にチューンナップ。限定台数で登場した特別感も合わさって、局地的ながら熱烈な支持を集めた。

出玉以外の部分で試行錯誤を重ねる時代ではあったが、打ち手に支持されたのは出玉性能というのが現実だったのだ。

5.5号機仕様で登場した初のAT機。擬似ボーナスを連チャンさせるシステムで、ユウサイバトルに突入すれば大量ストックが見込める。豊富な楽曲も魅力。