【スロプロへの道】負け組からの脱却【第12回・リングにかけろ1編】

金がなくなったらどうするのか

〇パチスロ攻略マガジン2019年10月号より転載

2007年4月、ヘミニク20歳。

彼の初任給は手取りで20万円であった。

はっきり言って、大卒でもない20歳にしては多い方だと思う。

しかしそれにはちょっとしたカラクリがあり、遠方から就職してきた社員には 「家賃補助」 なるものが導入され、その恩恵に授かることが出来たのだ。

家賃5万5000円のアパートに住んでいたヘミニクの家賃補助は2万5000円だった。

この補助がなければ早々にパンクしていたと思う。

さてここで当時の財政状況を整理してみよう。

まず手取りが20万円で、家賃、光熱費、車の維持費、食費などを合わせた生活維持に必要な額が12万円ほど。

そして専門学校の学費は親から借りたという扱いだったため、毎月返済しなければならない。

それが3万円。

それら全てひっくるめると、手元に残るのが5万円。

全く持って問題なく生活出来るレベルだし、なんだったら貯蓄することも出来る。

ヘミニクの未来は明るいように思えた。

しかし彼にはひとつだけ問題があった。

そう、パチスロが好きだったのである。

学生の頃から財布に金があれば際限なく突っ込むような打ち方をしていたため、万年金欠状態だった。

それは社会人になっても変わらず、仕事が終わればパチ屋へ行き、番長、秘宝伝、北斗SEを打ち散らかしていた。

当時はまだ4号機が存在していたため、夕方から打って数万円負けることもザラ。

5万円など、ちょっと打つだけであっという間に吹き飛んだ。

そして打つ金がなくなったらどうするのかと言うと、「学生ローン」で借りるのである。

今はどうだか分からないが、当時の学生ローンは卒業してからも利用することが出来た。

電話一本で口座に2~3万円が即振り込まれるので、その手軽さから社会人になってからも学生ローンを利用していた。

借金と返済を繰り返し、数ヶ月前に借りた5万円は10万円ほどまでに増えていた。

結局パチスロを打つ自分がいる

しかしながら、その財政難も区切りを迎えることになる。

2007年6月、番長、秘宝伝を始めとする4号機の撤去である。

二度と4号機が打てなくなる悲しさもあったが、同時に「これ以上借金を増やさずに済む」という安堵もあった。

当時ホールに5号機は存在していたが、今のように「5号機がなくなっても6号機を打てばいいや」とは思わなかった。

いや、思えなかった。

番長、秘宝伝を初めとする4号機は、ボーナスのストック機能による連チャンが魅力だった。

ドハマリしたきっかけにもなった初代北斗もストック機である。

つまり、あの頃の自分にとって、パチスロの楽しさとはボーナスの連チャンであり、ストック機能にあったのだ。

 

対して5号機はストック機能が禁止されたことで、初期にリリースされた台のほとんどがノーマルタイプ。

しかもボーナスがアホみたいに重い(コイン持ちは良いけれど)。

設定1でBIG確率400分の1などざらで、連チャン機能もない。

ストック機に慣れ親しんだ自分にはお子ちゃまのお遊びと思えるほど、5号機に対して魅力を感じていなかった。

それほどまでに4号機と5号機は 「別モノ」 だったのである。

そしていざ4号機が撤去されると、やはりパチ屋へ向かう足はしばらく遠のいた…と思っていたのだが、記憶とは曖昧なものである。

実はこの原稿を書くにあたって昔の収支帳を引っ張り出しているのだが、それによると7月22日には5号機のリングにかけろを打っている。

つまり4号機がなくなってもパチスロを辞めるには至らなかったという訳だ。

5号機だけになっても結局パチスロを打つ自分がいる。

どうやらどうあってもパチスロを辞めることは出来ないらしい。

それに気付いたとき、ヘミニクの中で何かが変わった。

いや、変えなければならないと思った。

負け組からの脱却するための長い道のりは、4号機の終焉と共に始まったのである。

 

今回の格言
好きなら変われる
変われば勝てる
そしてもっと好きになる

青春をささげた1台

リングにかけろ1(銀座)

2007年3月導入

設定6でもペイアウト105%ほどの台ばかりの5号機初期の時代において、このリンかけはRT延命打法を駆使することで119%オーバーを実現。

下手な4号機よりも出る台だった。

設定6をつかむなど夢のまた夢だったがゲーム性も優秀だったため、4号機ロスに陥った自分は好んで打っていた。

過去の自分へ

日記 (収支帳)をつけていたのはファインプレー。

それが無かったらこの原稿を書けなかったし、パチスロで勝てるようにもならなかったと思う。

収支を付けることが勝つための第一歩と言って間違いないでしょう。

 

 

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