ジャンプ釘が極端な「上向き状態」だと回転率大幅ダウン!【Re:釘本 VOL.9 ジャンプ釘①】

ジャンプ釘が極端な「上向き状態」だと回転率大幅ダウン!【Re:釘本 VOL.9 ジャンプ釘①】

ジャンプ釘が「上向き」だと玉が跳ねやすくなるというのは間違い

CR海物語3(三洋)

雑誌では「上向き状態が良い」と記述されることがほとんど。確かにその方がヘソ入賞をサポートしてくれるイメージがあるのですが……。

ちなみに私は大昔に初めて台を購入した「キャスター」という機種で検証したことがあり、ほぼ回転率に影響しなかった(正確には極端な上向きや下向きは両方回らなかった)という経験があるため、誌面でこの釘に矢印を付けたことはありません。


~実験データの見方~
実験はできるだけ回転ムラが生じないよう「賞球ナシ」で行いましたが、それでも完璧なものではありません。

回転率の差に応じた信頼度の目安を下に示しておきます。

±0.01~0.99……どちらにせよ影響は小さい
±1.00~2.99……少なくとも逆にはならない
±3.00~4.99……かなり信頼度は高い
±5.00以上……結果は確定的

ジャンプ釘「上向き状態」「下向き状態」実験データ

玉の軌道

ジャンプ釘で急に勢いがせき止められ、粘りなく淡白な感じでアウト玉が作られる。海物語の場合はここからステージに乗り上げる可能性もありません。
ヘソに絡む玉は確実にこちらの方が多い。ただ、ヘソを飛び越してしまうことも多い。そもそも「下向き釘よりも上向き釘の方が玉が跳ね上がるだろう」という感覚自体が間違いなのです。

上向きも下向きも共に回転率ダウンという結果に。ダウン率から考えると、逆に上向き状態は重大なマイナス例といえるかもしれません。

感覚的にはヘソに玉を送ってくれるイメージのある上向き状態ですが、逆にここで玉の勢いをせき止めてしまうようです。

『上向き状態が良い』とされてきた理由

おそらくこの2点が「上向き状態が良い」とされてきた主な理由と思われます。距離の面では確かに近くはなりますが、検証結果から考えると「上向き釘は玉の勢いを弱める」のであり、この点の影響度の方が勝っていたということでしょう。

和泉純の「今」だから語れること

ジャンプ釘はヘソの横にあり、道釘の一部でありながらわざわざ名称がついている。そのせいか、当時は影響力の高い釘と思われていた。

筆者も若い頃はヘソの次に見るぐらい重要な釘として注目していた。そして上向きが良いと信じていた。パチンコをやり始めた頃に釘を教えてもらった人にそう聞いていたし……。

だが、初めて実機を購入した時に実験してみたところ、上向きでも下向きでも回り具合はたいして変わらなかった。その後はまったく注目しなくなった釘なのだが、それを確認すべく行ったのがこの実験。

上向きがかなりの回転率ダウンになっているが、この実験ではあまりホールでは見ないような角度の上向きにしたのが原因かと。

釘というのは、左右の動きはプラスならどこまでいってもプラスになるし、マイナスなら逆にどこまでいってもマイナスになる。だが、上下の動きは極端だとどこからかの時点からプラスマイナスが逆になることがある。

今にして思えばちょっとこの実験でやった角度は極端すぎたかな。

よって、ジャンプ釘はよほど極端でない限り影響力はほとんどない釘だと思っていていいだろう。

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