段差の大きい基ゲージでも「上向き状態」はマイナス!【Re:釘本 VOL.10 ジャンプ釘②】

段差の大きい基ゲージでも「上向き状態」はマイナス!【Re:釘本 VOL.10 ジャンプ釘②】

ジャンプ釘も道釘の一部! 「上向き状態」は好ましくない状況!

CR男の花道Z(西陣)
確かに段差が大きいと入りにくく見えますが……

「男の花道」のようにジャンプ釘とヘソの段差が大きい機種は、特に「ジャンプ釘上向き状態が良い」と記述されることが多いようです。海物語との差はたったの1mmですが、ヘソ近辺のゲージの違いは大きな影響を与えるはずです。


~実験データの見方~
実験はできるだけ回転ムラが生じないよう「賞球ナシ」で行いましたが、それでも完璧なものではありません。

回転率の差に応じた信頼度の目安を下に示しておきます。

±0.01~0.99……どちらにせよ影響は小さい
±1.00~2.99……少なくとも逆にはならない
±3.00~4.99……かなり信頼度は高い
±5.00以上……結果は確定的

ジャンプ釘「上向き状態」「下向き状態」実験データ

ヘソとの段差が大きい機種でも結果は同じ。それどころか、もっと段差をつけるような実験(以降で挙げる「段差は問題ナシ…?」参照)をしても、回転率は落ちるどころか、むしろヘソ上向き状態の恩恵でますますアップしました。

段差イコール元ゲージが悪いということは確かですが、ジャンプ釘上向きやヘソ下向き状態がそれを埋めるべき役割にはならないようです。

こうして見ると、ジャンプ釘も道釘の一部として捉えた方がよさそうです。というよりも、よくよく考えてみれば、道釘を別個に捉える方が不自然。

ヘソに到達するまでに勢いのない「死に玉」を作らぬよう、ここもまた道釘同様に上向き状態は好ましくないようです。

段差は問題ナシ…?

ジャンプ釘「下向き状態」・ヘソ「上向き状態」

今度はジャンプ釘とヘソとの関係で最悪と記述されることの多い「段差」をさらに大きくするために、ジャンプ釘を下向きしてヘソを上向きにしてみました。

結果はご覧の通り、回転率はダウンするどころか、むしろしっかりとヘソ上向き状態の恩恵にあずかりアップしました。

ヘソ同様に考える

ヘソは玉を受け止めるべく、上向き状態が好ましい……これと同じ理屈で、ジャンプ釘が上向きになっていると、ジャンプ釘とヘソの間に玉が通ることが多くなるのです。

道釘の一部として考える

ヘソの横に位置しているためにわざわざ「ジャンプ釘」と名づけられていますが、よくよく考えれば道釘の一部なのです。そう考えれば、上向き状態がよいなどという理由はないですね。

そもそも、「上向き状態は玉が上に跳ねやすいだろう」という考え自体が間違いなのです。実際はその逆で、玉の勢いが殺され跳ね上がりません。しかもステージから一番遠い位置にありますから、ステージへの自力乗り上げにも貢献しません。

また、重要度は道釘よりも低いはずです。なぜなら、道釘はヘソに至るまでに必ず一度は玉が当たりますが、ジャンプ釘に当たらないでヘソに入賞するパターンもあるのですから。

和泉純の「今」だから語れること

ジャンプ釘についてより確信を得ようと違うゲージの機種で行った実験。距離的な利点は上向き状態にあるので。

ただ、それでも結果は同じ。少なくともこの時点まで言われていた「ジャンプ釘は上向き状態が良い」というのは間違いだったと言えるだろう。

まあ「道釘の一部」と考えればそれもうなずける。ただ、ヘソとの距離的な関係があるので下向きが良いともなりにくい。

結論的にはやはり「極端でなければ見なくていい釘」ということになる。

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